ポークのウェルダンで物語な日々

主に映画、ときどき小説、漫画、ゲームなどの感想や紹介を書いています。

『Mr.&Mrs. スミス』感想|敵味方を越えた真実の夫婦愛とは

結婚って何でしょう。夫婦の愛とは?

「結婚は人生の墓場さ」「夫婦円満の秘訣は忍耐だわ」なんていう熟年夫婦の嘆きはよく聞きます。ですがもっとも大切なのは、互いを信じ合うことではないでしょうか。

 

夫が残業で夜遅くに帰宅した時。本当に仕事だったのかしら?疑いたくなる気持ちはわかります。

しかし、もしも本当だったら?

妻の幸せのために汗水垂らして必死に働いたというのに、その妻ときたら僕の不貞を疑っているだって!?

なんて事態にもなりかねません。

 

逆もしかり。

夫よりも早く起き、一日中家事に育児に疲れ切って夜。休んでいる妻の姿だけを見て「怠けている」「お前はいいよな」などと言われてはたまったものではありません。定年退職と同時に離婚届を突きつけられるエンドへまっしぐらでしょう。自分の見ていないところで頑張っていたのだ、だから疲れていたのだとなぜ信じられないのか。

 

そうです、夫婦間で互いに疑い探り合うなど無意味なのです。疑うなんて野暮なことをしたところで、誰も望まぬ結末にしか転がりません。

だったら、その疑惑もすべて受け入れた上で信じてしまえばよいではありませんか。ただただ盲目的に信じていれば、互いに何も知らなければ、幸せはずっと続くのです。パンドラの箱を自ら開けることはありません。

なぜそんな身もフタもないことを言うのかって?箱だけに?

夫婦には、いえ夫婦だからこそ、パートナーには決して明かせない秘密があるものだからです。

妻が何か隠している?当然です、夫もまた隠していることがあるのだから。世の中には知らないほうが幸せでいられることが山ほどあるのです。秘密なしに人は生きていけません。宝物みたいに大切に隠すことがたまらなく好きなのでしょう。

さあ、あなたの秘密は、なんですか?

 

というわけで、なんかそれっぽいことを書いてみました。戯言なので読み飛ばしていただいて結構です。今更ですが。

いやはや秘密なんて抱え込むもんじゃないですよ。早い段階で打ち明けてしまえばいいのです。隠し事なんかしたってろくな事にはなりませんからね。

何、私の実体験をもとに言っている訳ではありませんよ?

とある夫婦が、まさに秘密を持ったためにどえらい目にあったのです。今回はそんな夫婦の物語、映画『Mr.&Mrs.スミス』の感想をつらつら書きたいと思います。

 

恒例となりつつある長~い前置きはこれにておしまい、本編スタートでございます。

物語の核心に関わるようなネタバレはしておりませんので、どうぞご安心あれ。

 

夫は殺し屋、妻も殺し屋

ブラッド・ピット演じる夫ジョンに、アンジェリーナ・ジョリー演じる妻ジェーンという、神がえこひいきしているとしか思えない美男美女のオシャレおしどり夫婦。周りの誰もがうらやむような二人ですが、どこかおかしい。そう、二人はお互いに殺し屋であることを隠して結婚していたのです。

結婚して5年もしくは6年、出会った頃のトキメキも忘れ、仕事で忙しくすれ違う日々。子供もいないし、まさに夫婦の倦怠期といった様相を呈してきたそのとき、妻ジェーンにとある青年の暗殺依頼が舞い込みます。そしてなんという運命のいたずらか、夫ジョンのもとにも同じ青年の暗殺依頼が来てしまうのです。

嗚呼なんたることか、同じターゲットを狙うライバルとして相対してしまった二人。果たして戦うしかないのか!?それとも敵味方をこえた真の夫婦の愛が二人をつなぎとめるのか!?

気になる!気になるけど結末は観てのお楽しみだあ!

 

といったストーリーでございます。なんとも面白い設定でしょう?

世の奥様方が大好きであろうブラッド・ピットに、スタイル抜群くちびるプリプリのアンジェリーナ・ジョリーという二大巨頭が共演してしまった本作。もはや役者が映画を食わんとする勢いでぐいぐいと観る者を引っ張ってくださりました。

ブラピことジョンは、仕事はできるけれど少々強引なところがある男です。暗殺にもバズーカのような巨大な銃を持ち出してくるというなかなか破天荒な野郎ですね。

一方アンジェリーナ・ジョリー扮するジェーンは、緻密に計画を練りその通りに遂行するデキる女タイプです。

このそれぞれのキャラクターが、役者のイメージとも本当によく合っていました。一見正反対の二人ですが、案外こういった組み合わせのほうがいい味を出すものです。あらゆる具材のうま味がバランスよく合わさりハーモニーを奏でる、お母さんの味噌汁のような映画でございました。褒めてます。

 

アクションがすごい

設定もさることながら、アクションもまたド迫力でございます。

カーチェイスに豪快な爆発シーン、エンターテインメントのすべてを詰め込んだエンターテインメントの祭典がそこにありました。たくさんのお金の音がしました。

防弾チョッキを着ているとはいえ、なぜこれだけ銃弾を浴びてなお戦えるんだ?逆に敵も防弾チョッキを着ているっぽいのに、なぜ倒れるんだ?なんていうお約束の不思議展開もちゃあんと用意されております。いえ決して馬鹿にしているのではございません。エンターテインメントにこうした展開はつきもの。面白ければなんだっていいのです、それが私の主義でございます。

とにかく頭を空っぽにして観るには最適なワクワクドキドキ楽しい作品となっておりました。

 

また個人的に好きだったのが、戦闘の最中にたびたびはさまれる夫婦の会話です。銃声と爆発音をBGMに「実は~」と隠されていた結婚生活でのお互いの秘密を暴露しあう場面は、息つく暇もない戦闘シーンの中で程よい笑いを届けてくれました。こうした会話と銃撃戦のバランスがとても良く、自然と引き込まれて物語が終わった時にはちょっぴり寂しい。そんな気持ちにさせてくれる映画でした。

 


ね、やっぱり秘密は持つものではないでしょう?

人生のパートナーに対して隠し事があるなんて、ちょっと心苦しいですしね。打ち明けてしまえばスッキリです。

まあ秘密の内容によっては、修羅場からの離婚なんてことにもなりかねませんけれど。そもそもバレては困るから秘密なのです。本当にまずいことは、墓場まで持っていく心づもりで生きていくほうがいいのでしょう。……言っていることがめちゃくちゃ?私もそう思います。

きっと何事もほどほどにが一番良いのです。

 

ということで今回はここまでにございます。

最後に、2億4千万の瞳の中であなたの瞳が、このエキゾチック・ジャパンの底に沈むこのような駄記事を見つけ、あまつさえこんなところまで読んでくださったことに、心より感謝申し上げます。

あなたの瞳に、乾杯。それでは、またどこかで。